現在の洋楽シーンを席巻するEDM シーンの中でも、かつてテクノ四天王と呼ばれたユニットの一つ、ケミカルブラザーズの名曲を紹介します。
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2015年に発売されたボーン・イン・ザ・エコーズのアルバム。セールス的には今一つ振るわなかったものの、アルバムリリースの際、EDM についてのコメントでは、どれも同じようにしか聴こえない、円グラフみたいで没個性的だと語っており、大御所ならではの風格を感じさせます。
EDM と、マンチェスター工科大学出身の自分たちが手掛けてきたテクノでは音楽の方向性の違いを強調しているかのようである、エド・シモンズとトム・ローランズ。
ただ、ケミカルブラザーズへのリスペクトの念もあってか、EDM にカテゴライズされることも多いため、テクノも含めたEDM シーンではVIP に違いありません。ちなみに二人の見分け方ですが、サングラスをかけたトレードマークで少し頭髪が薄い方がトム・ローランズです。
来日?新譜?テクノ四天王ケミカルブラザーズを聴け!
Hey Boy Hey Girl
オールドスクールという、ヒップホップでは古典の分類となる、ROCKMASTER SCOTTの、 "THE ROOF IS ONE FIRE"をサンプリングして、ダンスフロアを沸かせた、マニアにはナイスなネタ使いの一曲。
PVでは、人体模型の図鑑を見ている少女が少年と出会い、博物館で現物の人体模型を見学します。少女は大人に成長して、ダンスフロアで骸骨のダンサーに囲まれ、帰宅のタクシーでもという、退廃的かつホラーな映像で見応えがあります。
Here We Go (Hey Boy, Hey Girl)
2018年のEDM シーンで人気急上昇!ULTRA JAPAN 2018に来日して出演のニッキーロメロが、Hey Boy Hey Girlをリスペクトしてサンプリングした一曲。よく晴れた陽光の下、船上でパーティーをする若者の、骸骨は出てこない夢オチのPV 。
Let Forever Be
ボーカルにオアシスのノエル・ギャラガーを迎えたブリティッシュサウンドな一曲。伸びやかなノエルのボーカルが爽やかで、大手企業のCM に採用されるのも頷けます。万華鏡のようなシュールでキュートなPV も人気があります。
Star Guitar
ギタープレイのリフが綺麗で、電車の車窓から外を眺めるのにオススメのBGM。この電車はどこまで走っていくのだろうと、旅情に浸れます。思わずギター教室に通いたくなる美メロの一曲。
Super Chemical Bros.
https://youtu.be/V_yIeYSh-Wo
Star Guitarから派生したビジュアル作品。ケミカルブラザーズ自ら2012年に、スーパーマリオブラザーズのゲーム画面でリメイクしたMV です。はてな、ブロックブロック、はてな、ブロックブロックと続きます。
The Golden Path
ベストアルバム、Singles 93-03に収録。この一枚あれば初期のケミカルブラザーズは大体カバーできます。
Golden Pathの歌詞だけみると、オンラインゲームの世界観を彷彿させますが、PVではオフィスから陽光溢れる別世界へのトリップを表現しており、テクノの奥深い一面を感じさせます。
Galvanize
久々のスマッシュヒットとなったPush the Buttonに収録されている、2005年のシングル曲。Q-Tipのラップが新鮮で、当時ラジオでヘビロテされてました。Q-Tipは、ア・トライブ・コールド・クエストというヒップホップグループのメンバーで、ヒップホップの世界ではレジェンドな名手として知られてます。
Swoon
2010年発売のアルバム、「時空の彼方へ」に
収録。ライブでは、テクノレインボーマンの宇宙遊泳のVJ が評判でした。中毒性と揺らぎのあるサウンドは、その後K-popにも影響を及ぼしました。
まとめ
いかがでしょうか?素敵なヴィジュアル作品でシーンを牽引してきたテクノはEDM の元祖だったんですね。そのケミカルブラザーズの近況が気になるこの頃ですが、なんと、新譜(ニュー・アルバム『No Geography』)を2020年春にリリースすることを発表しています。前作のボーン・イン・ザ・エコーズ以来、およそ4年ぶりとなる、通算9枚目のスタジオ・アルバムです。9月に発表された3年ぶりの新曲“Free Yourself”も収録される予定のニューアルバムも待ち遠しい、ケミカルブラザーズを是非お楽しみください。