王道から大ヒットした不朽の名曲ドラムンベースを紹介!
Goldie - Temper Temper
イギリスの黒人アーティスト・ゴールディの大ヒット曲。”Temper”とは短気やかんしゃくなどの意味で、この楽曲のフィーリングやミュージックビデオとピッタリのタイトルです。
ドラムンベースはエレクトロニカやレゲエやダブなどから派生したスタイルだと認識していますが、その最初のアイコン的な存在になったのがゴールディーなのです。そのゴールディーが当時の最強で最高なロックアイコンであるオアシスのノエルとコラボしたこの曲は、単なるドラムンベースではなく、ギターロックとドラムンベースにゴールディーの衝動が重なり合い良い意味で化学反応が成功しました。
今はゴールディーって誰? という存在にもなっていますが、90年代後半のこの頃はドラムンベースを背負う第一人者でした。
Squarepusher - Ultravisitor
ドラムンベースの発明者は誰なのか? 音楽雑誌やネットでも微妙に意見が分かれますが、一番しっくりくるのはこの曲になります。他の曲だと、どうも時代を感じてしまうのと、奥底になにもないような気がするからです。
しかし、スクエアプッシャーことトーマス・ジェンキンソンの曲には、時代を超越した何かがあります。それは美しさと破壊というとチープな表現ですが、曲の入りから最後までまったくスキがない仕上がりになっているのは恐れ入ります。
ドラムンベースであり、ドリルンベースというジャンルでも分類されますが、要は今聴いても単純にカッコ良くて惚れ惚れしてしまうのです。ぜひ、爆音で聴く事を推奨します。日常の嫌な事や不満や鬱を、遠い彼方に連れ去ってくれる魔法の曲です。
Aphex Twin - Come To Daddy, Pappy Mix.
https://www.youtube.com/watch?v=sNiLbVGrlP4
エイフェックスツインも初期の曲には、ドラムンベースと呼べる曲がいくつもあります。その中で最もインパクトがあり話題を独占したのが、97年に発売された「Come To Daddy」EPに収録されているタイトルトラックでオープニングナンバーのこの曲となります。
現在のエイフェックスツインが封印した、荒々しいサウンドがこれでもかと流れてくるので10代や20代の若い人にこそ聴いてもらいたいです。まるで、当時流行っていたプロディジーのキースのような声を出し続けるリチャードは、今となっては大変貴重です。
アマゾンなどでも評価が高いですし、この時代のエイフェックスツインを好きな人が多分一番多いでしょう。だからこそ、知らない人は聴くべきですし、まだ存在を知らない人はこの曲で何かを感じ取ってもらえたら光栄です。
Roni Size - Brown Paper Bag
現在のEDMやパーティー好きな人に、ドラムンベースから一曲を勧めるとなると、それはこの曲になるでしょう。ドラムンベースを象徴するような曲で、ゴールディーやプロディジーはクセが強く、端的に言うなら女性ウケはしない面があります。でも、Roni Size の曲は本格的な音楽愛好家からオシャレ志向の人にまでウケてしまう魅力があります。
ロニサイズはヒップホップの影響が強いと自負しているので、彼が作るドラムンベースの曲はヒップホップ色がより強くなる傾向です。そこがダメなら、紹介している他のアーティストが良いでしょうが、気に入れば最高のドラムンベースの曲になります。
LTJ Bukem - Atlantis
スクエアプッシャーとLTJ Bukem(LTJブケム)のどちらがドラムンベースの創始者なのか意見が分かれる所ですが、最近は名称はブケムで、曲としての高速打ち込みドラムはスクエアプッシャーとされています。どちらにしろ、LTJブケムがドラムンベースの最重要人物であるのは確実です。
この曲は7分ぐらいありますが、1分半ぐらいからこれまで何度も聴いてきたドラムンベースの黄金パターンが聴こえてきます。ブケムが発明したとするなら、何度も聴いてきたこの打ち込み音も感慨深いものがあります。
FATBOY SLIM - The Rockafeller Skank
多分、正式にはビッグビートなどのジャンルに分類されるはずですが、この曲もドラムンベースの歴史に含めて良いと思います。なぜなら、ドラムンベースのヒット曲は大ヒットしたとしても、一般的な感覚では小ヒットぐらいなものです。しかし、この曲は本当に大ヒットして海外だけでなく日本でもCMなどに使われるぐらいに、リアルタイムでヒットしました。
同時期に「Right Here, Right Now」というヒット曲も連発し、音楽雑誌でも一躍注目アーティストとして取り上げられたファットボーイスリムは、90年代後半のドラムンベースを語る上で欠かせられない一人です。
The Prodigy - Firestarter
最後は90年代だから誕生した、悪魔的なルックスというか恐怖の逆モヒカンで一躍音楽シーンを席巻したプロディジーになります。このグループは、アルバムトータルセールスが3000万枚以上と、この手のジャンルでは最も成功したと言えます。
その証拠に、ドラムンベースのアーティストはDJとして小さなクラブや規模でライブをするのが一般的ですが、プロディジーは何万人も集客するフェスの大トリを務めることが多く、普通の音楽ファンにも大変人気がありました。
最新のアルバムや楽曲は、あれだけ当時は非難していたEDMらしい曲が多くなっています。しかし、それでも完成度が高くカッコ良いのは流石です。
おすすめ記事