2024年の春に日本のヒップホップシーンで注目を集めたのは、"drill(ドリル)"と呼ばれるサブジャンルでした。
Drillの人気
Drillは、アグレッシブでダークな雰囲気のビートとそれに乗せた過激な歌詞が特徴的なヒップホップのスタイルです。2024年に入り、ビートメイカーの"Homunculu$"(ほむんくるす)が手がけたドリルビートを使った曲が大ヒットし、このジャンルが日本で急速に広まりました。
Homunculu$は現代のヒップホップで新たな主流となったドリルビートの名手と評価されています。彼のアグレッシブでダークなドリルビートは、多くのラッパーから支持を集めました。
新人ラッパーの台頭
ドリルの人気に伴い、このスタイルのラッパーが数多く注目を浴びるようになりました。中でも"LILBODYBAG"や"GVNGGVNG"といった新人ラッパーが大ブレイクを果たし、ドリルムーブメントを牽引しました。
彼らは過激な歌詞と強烈なパフォーマンスで若者を中心に人気を博し、2024年の春にはドリルがメインストリームのヒップホップとなり2024年春のヒップホップシーンはドリルの台頭と新人ラッパーの活躍が大きな話題となりました。
2024年の日本のヒップホップシーンで人気を博したアーティスト
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ralph
- UKグライムやドリルスタイルのアグレッシブでダークな音楽性が特徴。 日本では馴染みの薄いジャンルを取り入れている。
- 低音ボイスと朴訥なフロウが印象的。
- 歌詞は自身の経験に基づいた過激な内容が多い。
- 小さい頃からインドネシアに住んでいた経験があり、ヒンドゥー教の神ガネーシャにゆかりがある。
- 一人っ子で引っ越しが多かったため、序列のある組織に所属する感覚がなく、反骨心を持っていた。
- "No Flex Man"を発表した後、ある実力派ラッパーに刺激を受け、さらにレベルアップを目指すようになった。
ralphは日本のヒップホップシーンに新しい風を吹き込んだ、個性的で実力派のラッパーだと言えます。
人気女性ラッパーMFS (Tha Jointzのメンバー)
女性ラッパーの活躍も目覚ましく、MFSがTha Jointzのメンバーとして注目を集めていました。
MFSは大阪を拠点に活動するヒップホップクルー"Tha Jointz"の一員です。
MFSのプロフィール
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- 本名は非公開
- MFS(Mother Fuckin Savage)の略称
- 大阪出身の女性ラッパー
- トラップミュージックに影響を受けた独特のフロー
- 自身の経験に基づいた等身大の歌詞
- 特定の誰かをディスらないスタイル
- "BOW" - ゲーム「Overwatch 2」内で起用され世界的ヒット
- "FIRE LAND"
MFSはTha Jointzの一員として、ありのままの自分を曲に乗せるスタイルが評価されています。大阪を拠点に活動し、Tha Jointzの楽曲にも多数参加しているユニークな存在のラッパーです。
若手実力派ラッパー 999dobby
18歳の若手ながら、アルバム"DEPRESSION"で高い完成度と強烈なインパクトを放ち、一気に人気者となりました。
「DEPRESSION」は999dobbyが18歳の誕生日に発表した作品で、1年がかりで制作された。
曲には彼が経験した様々な出来事や感情がストレートに表現されており、高い完成度と強烈なインパクトで注目を集めた。
999dobbyは「最強に自由になるため」にラップをしており、今後は楽器の演奏も視野に入れながら、さらなる音楽的成長を目指していると語っている。
このように999dobbyは18歳にしてすでに実力と個性を兼ね備えた若手実力派ラッパーとして、2024年の日本のヒップホップシーンに大きな衝撃を与えた存在と言われています。
このように、2024年はドリルムーブメントの中心となった新人ラッパーや、実力派の若手ラッパー、女性ラッパーなどが大きな存在感を示した1年でした。