今や日本の音楽シーンの欠かせないピースとなったヒップホップ。逆境から這い上がった過程や、現状や社会に対する不満、湧き上がるパッション。そんな彼らから吐き出されるリリックに心を打たれた方も多いことでしょう。
ですが、ヒップホップに必要なのは熱いリリックだけではありません。「良いビート」があってこその熱いリリック。
今回は「ヒップホップのビート」という観点から、選りすぐりの3曲をご紹介。この記事を読み終わる頃には、ご紹介する曲のことが気になって仕方なくなります。お家で大音量で流したくなります。
早速見ていきましょう!
KM - MYPPL(feat. Daichi Yamamoto)
まずはKMから。まさに今ホットなビートメイカーです。
彼は説明不要の大人気ヒップホップ・クルーのBAD HOPや、ロックとヒップホップを混ぜ合わせた独特の表現でティーンを中心に絶大な人気を誇る(sic)boyなど、さまざまなアーティストへと楽曲提供をしています。
その中でもおすすめがこちら。
もうね、問答無用でアガりますよね。開始3秒で心拍数が倍増します。
人間の奥底にある「テンションスイッチ」みたいなのを容赦なく押してきます。聴くだけで「自分はイケてる」と勘違いしちゃう一曲です。
ダンスミュージックやエレクトロなどに影響を受けているKM。「MYPPL(feat. Daichi Yamamoto)」もそれらの影響を強く感じる、独特なビートです。胸に響く重低音に軽快なドラム。間違いなく今までに聴いたことがないビートでしょう。
聴くタイミングとしておすすめなのが仕事や学校終わり。その中でも「金曜日の終わり」だけは絶対に聴いてください。週末のワクワクが50倍増します、ホントに。
C.O.S.A. - Mikiura(feat. KID FRESINO)
次は「ザ・リリシスト」であるC.O.S.A.の一曲。
彼のリリックの芸術性やMVの綺麗さも圧巻ですが、今回は目をつむります。一緒にビートに集中しましょう。
「Mikiura(feat. KID FRESINO)」を手掛けたのは、ドイツ人のプロデューサーであるRascal(ラスカル)。外国人の彼ですが、ヒップホップ・レーベルのSUMMITを中心に、日本のアーティストとも縁が深いビートメイカーです。彼はC.O.S.A.の他にも、星野源やPUNPEE、VaVaやOMSBなどに楽曲を提供しています。
そんな彼が手がけるこの曲のビート。ひとことで言えば、「日本の原風景」です。
「アガる」といった意味では変化球。テンションというより、「琴線に触れて心が動かされる」といった意味での「アガる」一曲です。
この曲はC.O.S.A.の愛する地、三木浦について語った曲。漁業や海、そこで生きる人々…。
自然の織りなす雄大さや日々の営みの神秘性が押し寄せてくるビートです。そして野太さもありながら神秘的なコーラス。Rascalは私たちよりも、よっぽど日本をよく知っている…。そんな気にさせられます。恐るべし表現力。旅行先で、海で、川で、ぜひ聴いてみてください。
Qiezi Mabo - Star Beach Love (Club MIX)
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最後は一番のお気に入り、チェズマボ。正直おすすめするのをためらうくらい、お気に入りです。ここまでお読みいただいた皆さんへの感謝も込めて、ご紹介させていただきます。
この曲を初めて聴いた夜は、全身に鳥肌が立って、当てもなく夜の街を闊歩し続けました(笑)。なぜかちょっと早足で。
そんな奇行をせざるを得ないくらい\魔力を秘めたビートです。
ぶっ壊れてる。なんだこのビートは。スマホがバグったのでしょうか。いいえ。私たちが追いつけていないだけです。
あまりに前衛的すぎるビートアプローチに、ちょっと引いてしまった方もいるかも知れません。
もう聴く麻薬です。これ無しだと寝られなくなります。仕事や勉強中にも頭をよぎるようになります。「Star Beach Love中毒」が怖い方は、2回以上聴いたらダメ、絶対。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「ビート」という観点からおすすめのヒップホップを3曲ご紹介させていただきました。特に最後の一曲は危険です。容易に聴かないよう、勧めないようにしましょうね。
熱いリリックはもちろんですが、やはり良いビートは欠かせません。これからは「ビート」というポイントも交えて、楽曲をディグっていただけると嬉しいです。
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